エンジニアの働き方には、いろいろな選択肢があります。
中でも「客先常駐SE」と「社内SE」では、仕事内容や働く環境が大きく違います。
私も長年、客先常駐として働いてきましたが、転職して社内SEになりました。
その経験から感じたことや、実際に変わった点をお話しします。
なぜ社内SEに転職したのか
客先常駐の働き方には、メリットもありましたが、いくつかの悩みもありました。
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人間関係が希薄
常駐先の社員と深い関係を築くのは難しく、孤独を感じることもありました。 -
評価されにくい
自社の上司とは離れて仕事をするので、自分の頑張りが伝わりづらいと感じていました。
現場のリーダー(他社の社員)からはまともな扱いをされていないと感じることもありました。 -
業務が安定しない
プロジェクトの内容やルールが現場ごとに違い(半年ごとに現場が変わるなんて時期もありました)、毎回環境に慣れるのが大変でした。
こうした理由から、より安定した働き方を求めて社内SEへの転職を決意しました。
社内SEになって感じたメリット
1. 周囲との関係が良くなった
同じ会社の一員として働く安心感があります。
相談もしやすく、チームで協力しながら仕事を進められます。
「誰に聞けばいいのか」が明確で、仕事の進め方に戸惑うことも減りました。
2. 業務が安定している
毎日違う現場に行くこともなく、落ち着いて仕事ができます。
長期的な視点でシステムを改善していく仕事が多いので、やりがいも感じやすくなりました。
突発的な作業が少ない分、スケジュールも立てやすくなりました。
3. 評価されやすくなった
同じ職場で成果を見てもらえるので、努力が伝わりやすくなりました。
ちょっとした工夫や改善も見逃されず、仕事のモチベーションにもつながります。
客先常駐時代の経験が活かされる場面も
常駐で働いていた頃に経験したスキルも、社内SEで役立っています。
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柔軟な対応力
現場ごとに対応してきた経験が、社内のいろんな部署とやり取りする今の仕事にも活きています。 -
コミュニケーション力
異なる文化や考え方の人たちと関わってきた経験が、社内でもスムーズな連携に役立っています。 -
トラブル対応の力
客先での緊急対応経験があるからこそ、冷静に対応できるようになりました。
社内SEならではの課題
もちろん、社内SEにも難しい部分はあります。
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ルーティンワークが多い
パソコンのセットアップやアカウント管理など、定型作業が多くなる傾向があります。 -
「何でも屋」になりがち
ITのことは全部任されることもあり、知らないことまで聞かれてしまうことも。
でも、すべてに詳しい人はいません。
「これは別の部署に確認が必要です」といった説明も大切です。
私も社内に導入されていた既存システムについて、開発者ではないので詳しいことはわかりません。
そういう時は、ベンダーに問い合わせながら対応しています。
社内との信頼関係を築くためには、正直に対応することが一番大切です。
社内SEの求人事情とキャリアパス
社内SEの求人は人気があります。
安定した働き方を求めるエンジニアからの応募が多く、倍率はやや高めです。
給料が大きく増えるわけではありませんが、
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落ち着いて働けること
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業務が明確であること
といった点が魅力とされています。
また、長く働くことで、マネジメントに関わる道も開けてきます。
チームリーダーや情報システム部門の責任者など、社内でも重要なポジションを目指せます。
まとめ
客先常駐と社内SE、それぞれに良さと難しさがあります。
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客先常駐は、現場ごとの経験が積める反面、孤独や不安もある
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社内SEは、安定して働けるけれど、業務が固定化しがち
大切なのは、自分がどんな働き方を求めているかをはっきりさせること。
私にとっては、社内SEへの転職がとても良い選択でした。
人間関係が良くなり、仕事へのやりがいも高まりました。
働き方に迷っている方の参考になれば幸いです。
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