客先常駐を辞めたいということで自社開発の会社に転職

客先常駐を辞めたい

私はかつて客先常駐のエンジニアとして働いていました。客先常駐とは、派遣とほぼ同じ働き方であり、自社のオフィスではなくクライアント企業で仕事をする形態です。この働き方において、私は自社への愛社精神を持つことができず、常に疎外感を覚えていました。もちろん同じ会社から派遣される同僚がいることもありましたが、それでもどうしてもお互いアウェイ感を感じていました。

客先常駐で感じた限界

客先常駐では、クライアントの指示に従い業務を進めるため、主体性を発揮する場面が限られていました。また、同じチームに所属しているはずの同僚とも、距離感を感じることが多くありました。プロジェクトが終わればその関係も終わり、職場環境が流動的であることが大きなストレスとなっていました。そうした環境に耐えきれず、私は客先常駐を辞める決意をしました。

自社開発への転職

次に選んだ道は、自社開発の会社への転職でした。新しい職場では主に自治体向けのCMS(コンテンツ管理システム)の開発を担当しました。複数の自治体に対するシステム導入やカスタマイズを行い、業務の幅が広がったことを実感しました。特に、プロジェクト全体を俯瞰して見る力や、クライアントの要望をシステムに落とし込むスキルを身につけることができました。

自社開発のブラックな現実

しかしながら、自社開発にも問題は多くありました。その会社はブラック企業であり、特に社長のワンマン経営が目立っていました(社長自らが「この会社はブラック企業だ」と言っていました苦笑)。意思決定はすべてトップダウンで行われ、社員の意見が反映されることはほとんどありませんでした。さらに、営業部門はクライアントに対して「なんでもできます」と安請け合いし、次々と無理な案件をいくつも取ってくる状況でした。

結果として、SEである私たちはその無茶な案件を処理するために多大な労力を強いられることになりました。長時間労働が常態化し、精神的にも肉体的にも疲弊していきました。体を壊し辞めていった社員も多数いました。

学ぶことと課題

それでも、客先常駐と比較すると、自社開発では多くのことを学ぶ機会がありました。システム全体の設計や、プロジェクトマネジメントの基本を実地で学ぶことができたのは大きな収穫でした。また、CMSという特定の分野に深く関わることで、専門性を高めることができました。

一方で、会社全体の体制や労働環境の問題が私の成長を阻む要因となりました。特に、社員の成長やスキルアップを支援する仕組みがなく、教育体制の不備が顕著でした。さらに、ワンマン経営による不透明な意思決定は、社員のモチベーションを著しく下げていました。朝は始業の1時間早く出勤することを強制され、それは無給でしたし、残業代もちょろまかされており、多くの社員が不平不満を漏らしていました。

次のステップへの考え

自社開発での経験を経て、私は自分のキャリアについて改めて考えるようになりました。働き方や職場環境を見直し、技術的な成長と働きやすさの両方を追求できる環境を求めることが大切だと感じました。

終わりに

客先常駐から自社開発への転職は、私にとって大きな転機となりました。どちらにも良い点と悪い点がありましたが、それぞれの経験を通じて、自分のキャリアを見直すきっかけを得ることができました。働き方に悩んでいる方や、新しい環境に挑戦しようとしている方には、ぜひ自分の価値観や目標を大切にして選択をしてほしいと思います。その先に、自分にとって最適な働き方が見つかるはずです。

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